2012年5月14日月曜日

シャロン・サラ


シャロン・サラ名義 タイトル あらすじ&コメント〜(多少ネタバレあり)
夜は別の顔
(D-1032)
アメリアは子供の頃両親と死別し、引き取られた二人の大おば達にまるで彼女たちのレプリカになるため? の如き育てられ方をしてきた。そんな大おばたちに反抗心を持った事も一応あったが、学生時代の恋人に彼女達の存在を理由に振られた後は、その反動もあり大おばたちの理想どおりの変化のない無味乾燥な日々を過ごしてきた。だがあるときふとそんな自分の人生に疑問を感じてしまったアメリアは、状況を変えるひとつのきっかけとするために立てたある計画の資金稼ぎのために、副業として偽名を名乗って夜間ウェイトレスの仕事を始める。だがある夜、アメリアが長年片思いをしてきた相手タイラーが来店してきて…。

…まず裏表紙のあらすじの『退屈な人生を変えるために〜』を読んで、もしやリンダの「パーティーガール」っぽいストーリーか? と一瞬思ってしまったのですが…全然違っておりました(笑)。で、本作ですが、この作者さんの売り? なシリアス色を感じない、時に涙ありだけど大部分は笑いの多い全体的に軽めなコメディタッチで話が展開していくので、楽しく読めます。私的には作中で悪意に基づく中傷により窮地にさらされたヒロインの名誉を守るために戦うヒーローや大おばのひとりローズマリーさんの行動力がツボです(笑)。

熱いハプニング
(L-1164
『始まりはいつも…』収録)
花嫁付き添いとしてラスベガスで行われた親友の結婚式に出席したハーレーは、披露宴の席でシャンパンを飲みすぎて我を失うほど酔っぱらってしまう。そして翌朝、二日酔い状態で目を覚ましたハーレーを待ち受けていたのは予想をはるかに超えた事態だった。目が覚めたとき彼女は全裸で、お尻にはハートの模様のタトゥー、しかも部屋にはこれまた全裸の見知らぬ男性がいたのだ。驚愕するハーレーに追い討ちをかけるように男性は「僕は君の夫だ」と語った…。

そして事の真相ですが、この手の作品お約束ではありますが、酔った勢いで意気投合した男女がその状態で結婚式を挙げたというもの。なのでストーリーの方は邦題どおりのとんだハプニングがきっかけで結婚したカップルが両思いになるまでに起こるいくつもの時に 緊迫する場面あり、時に涙ありですが大部分は笑いありのエピソードが織り込まれて進行していきます。私的には時折織り込まれている婿VS姑のバトル(一応舌戦)場面がかなりツボです(そっちかい)。


愛は遠いあの日から
(LS-82)
時は1877年。一人の娼婦が恋人のならず者を殺害し、自らも命を絶った――逮捕され絞首刑になるより愛する女に殺されたいという男の望みを叶える為に。そして時は流れ現代。レイチェルは最近自分に起こっている現象におびえていた。寝ている間無意識に屋外を徘徊し始めるようになったのだ。気がつくとナイトガウン姿で町外れにたたずんでいたりする。しかも最初は発生の間隔が開いていたのに、日を追うごとに今ではほぼ毎夜その現象が起こるようになっていた。そしてある夜、その姿を見知らぬ男に目撃されてしまった。だがレイチェルは、初対面のはずのその男になぜか奇妙な既視感を覚え…。

こちらは輪廻転生がテーマの作品。前世では悲劇で締めくくられた人生そして愛を、現世でいわば"現在による過去の修正 "を行うために転生した恋人たちが転生し再びめぐり合い愛し合うものの、互いを取り巻く状況が最終的に悲劇的結末をもたらした前世での出来事をなぞるように、今回もふたりの絆が深まっていくのと並行していろいろな形で事件や試練が次々と襲い掛かり…という展開はお約束。その後は前世での"失敗"の原因となった"信頼の欠如"に対し、今回運命に与えられた試練を現世の彼らがいかにクリアしていくかというテーマに、主人公たちの出会いのきっかけを作った事件が絡む展開で進行していきます。私的にはすっきり感のあるラストが好きです。

笑顔の行方
(LS-104)
敏腕刑事ジャド・ハンナはパートナーが自分の身代わりになるような形で殉職して以来、悪夢にうなされ何にも集中できない日々が続いていた。結果そんな彼を見かねた上司に強制的に休暇を取らされ、放浪の旅に出ることにした。そしてむなしい思いを抱えたまま旅を続けていたある日、通りがかりの町のとある牧草地で幼い少女が牛に踏み倒されそうになっている場面を目にしたジャドは車ごと突進して少女を救出。娘の命の恩人に対し感謝する少女の母チャーリーに勧められ、ジャドは少女を救出した際牛に壊された車の修理が済むまでの間彼女の家に滞在することになった。だがそれから間もなく町で不可解な誘拐事件が発生。ジャドは町の警察署長でもあるチャーリーの兄ウェイドに乞われ事件の捜査に当たるが…。

シャロン ・サラ作品には理不尽な暴力の被害による心の傷を抱えている主人公がよく登場しますが、本作ではヒーローと作中で起こるある事件の犯人がその被害者として登場しています。そして本作のタイトル『笑顔の行方』となっておりますが、ヒーローの過去に自分を虐待していた父親への憎しみ、そして本作中でヒーローがひょんなことからかかわることになったある誘拐事件の犯人が、過去に自分に対し理不尽な暴力を加えた後もその罪の報いを受けることなくのうのうと生きていた被害者に対し長年抱え込んでいた憎しみという、ふたとおりの長年抑圧されてきた"憎悪"の行き着く先などからして、"笑顔"でなく"憎悪"の行方といった方が正しいのでは?と私的には思います。そして事件の裏に隠されたあまりにも重い真相、そし� ��抑圧された怒りがもたらす結果のひとつの例を犯人の姿を通して目の当たりにしたことによって、いやおうなしに自分の中の父親への憎悪と恐怖という負の感情に向かい合う羽目になったヒーローはその負の感情をどう乗り越えるのか?…と、全体的に重い展開のお話なのですが、そんな重い話だからこそヒロインの幼い娘の愛らしさが一服の清涼剤であります。あと本作、ヒロイン兄のスピンオフがありそーな感じなんですけれど…ど〜なんだろう?


まれな記憶障害
愛は戯れでなく
(LS-138)
農場主のトニーは末っ子の妹を心配する7人の兄たちに囲まれて育ったせいか、29歳になっても男性とはなかなか縁のない日々を送っている、結婚に関しては正直言ってもうあきらめてはいるが、せめて赤ん坊ぐらいは欲しい―と、最近はそんなことを考える事が多い。一方連邦保安官レイン・マンデーは囚人護送のため移動のヘリに搭乗中、悪天候が原因でヘリが墜落。かろうじて命は助かったものの重傷を負い、近くの川の濁流に流されあわやという状態になっていた。そして帰宅途中濁流に流されているレインを見つけたトニーはレインを救出し自宅へ連れ帰る。だがこの出会いがそれぞれが抱えている心の傷そしてコンプレックスを癒すきっかけになるとは、ふたりとも知るよしもなかった…。

そんなふたりの出会いのきっか けとなった事故による囚人逃走事件ですがこちらは前半で解決するので、むしろメインは死別した前妻の死の原因は自分の大柄な体格(195cm)にあったと思い罪悪感を抱えているヒーローと、きょうだい中唯一の女性ということもあり妹思いの7人の兄たちの度の過ぎたお節介もあって男性に縁のない生活を送ってた&女性にしては大柄な体格を理由に家族からまともに女性扱いしてもらえないことで自分は女性失格だという誤った思い込みを持ってしまったヒロインの、そんな自分の外見に対してマイナスのコンプレックスを持っている主人公達の心理戦といったところでしょうか。
そしてこちらの作品のスピンオフ(ヒロインのすぐ上の兄のおはなし)がLS-306「君の声が聞こえる」であります。

愛は時空を超えて
(LS-168)
6年前、目の前で最愛の夫と娘を事故で失って以来、メアリーは2人を助けられなかったという自責の念に苛まれながら運命を呪い、抜け殻のように生きていた。そんなある日、ふと立ち寄ったアンティークショップで彼女の目に止まったひとつの指輪。何かに導かれるように指にはめると、突然世界が回り始め気が遠くなっていった。そして目を覚ましたメアリーの前に繰り広げられていたのは、なんと6年前の事故直前の光景。これは夢?それとも現実?いいえ、どちらでもいい、今回ならもしかしたら2人を助けられるかもしれない!メアリーはわが身を省みずとっさに駆け出した…。

面白かった〜〜!。少しネタをばらすと、数年前日本公開された米映画『オー○ラの彼方へ』という映画のHQバージョンなおはなし。本作の

ヒロインは過去にタイムスリップ?して過去を変えることで別の未来を手に入れることができたのですが、このことから生じたタイム・パラドックスによって今度は全く予想外の重大事件に巻き込まれてしまい…と、ラストまではらはらどきどきな展開であります。もちろんHQですから(笑)ラストはハッピーエンドではありますが、オチはかなり不思議モード入っております。 傷ついたレディ
(LS-204)
リリーは婚約者との結婚式を2ヵ月後に控えていたある日交通事故に遭い、顔に酷い傷跡の残る大怪我を負った。そしてそのことを知った時の婚約者の冷淡な態度や暴言に失望したリリーは婚約を破棄する。退院後、傷心の日々を送る彼女の目に飛び込んできたのは、オクラホマ州にあるとある牧場の料理人募集記事。心機一転を兼ねその仕事に応募し、牧場にやってきたリリーは魅力的な雇い主ケイスに惹かれるものを感じ…。

思い切りツボツボ〜〜だった作品。顔の怪我を理由に婚約者に捨てられたヒロインが傷心を癒すため選んだ再就職先で、彼女の顔の傷に全く頓着しないヒーローに出合い惹かれあっていき…という彼女の作品に多い"癒し"をテーマにしたお話なのですが、ヒーローの一途さもさることながら、ヒロインもた だ回りの人たちに守ってもらうだけでなく時に困難に毅然として立ち向かう(いろんな意味で)強い面もあるのがハナマル。最後まで楽しく読むことができます。しかし私的に話中一番ツボだったのは、なんと言っても本作一番の見所といってもいいクライマックスの格闘(?)シーン(誰と誰のなのかは、思い切りネタバレ入ってしまうので、書けない(笑))。そのあまりにも痛快な経過と顛末に、読んでて思わず爆笑してしまった&ヒロインの4人の兄の登場シーンの数々にスピンオフを期待してしまった読者は私だけではないと確信している…絶対(爆)。

夜だけの恋人
(LS-208)
デビーは知人ケイスの牧場に臨時の料理人としてやってきてその後彼と結婚した親友リリーの長兄コール・ブラウンフィールドに初めて対面して以来、運命を感じていた。そして彼のあとを追うようにやってきたカリフォルニアで、デビーはブラウンフィールド家の家政婦として働くことになった。だが忙しい日々を送る敏腕刑事のコールをかいがいしく世話するものの、彼はデビーの思いを無視するような態度をとるばかりだ。ところがある夜、デビーが眠れずに庭のプールで泳いでいると、事件現場から戻った憔悴した様子のコールが近づいてきて、そして…。

「傷ついた〜」のヒロイン・リリーの長兄コールのおはなし。
たいした大事件がなかった前作と違い本作、ヒロインが思いもかけなかった事件に巻き込まれてしまうの� ��すが、その事件の顛末がどこか不完全燃焼的な終わり方なので、そのあたりが気になって仕方がなかった…。でも全体的には主人公たちだけでなく脇役たちもいい味出していることもあり、なかなか面白かったです。
しかしそれ以上に、本作でも全編通して(双子の弟たちが登場してなかった分?)時に主人公達を食う変人振りを大発揮している(笑)、超甘党&コンピューターオタクの次男バディのお話を期待してしまった読者は私だけではないと確信している…絶対(笑)。


愛すれど君は遠く
(LS-256)
マッケンジー・ホークはかつてCIAの捜査官だった。しかしある時取り掛かっていた潜入捜査で犯人をあぶりだすための生け贄役に使われ危うく殺される寸前に陥った事で組織に失望し、辞職して彼にとって故郷である地、そしてその地に住む育ての親である女性のもとへ戻った。だがそれから時を置かずして彼女は他界。その後数週間もの間相次ぐ"喪失"がもたらした心の空虚さを持て余す日々を送っていたマッケンジーだったが、変化は突然やって来た。ある雪の荒天の日の夜、家の外に向かって吠える愛犬の警告を確認すべく家の外に出た彼の目の前で見ず知らずのバイクが転倒。乗っていた女性は外傷はなかったものの低体温症で危険な状態だったが、彼の快方で何とか回復する。その後目を覚ました女性はサラと名乗り、マッケ ンジーがかつてCIA時代にパートナーを組んでいた男の妹であること、そして最近仕事がらみで行方をくらました兄の指示で彼のもとへやって来たというのだ…。

で、この後話のほうは、ヒロインをその兄を捕まえるための人質にしようと目論む悪人の思惑と悪人をおびき寄せるためのおとりにヒロインを使おうと目論んだCIAの思惑が微妙に一致してしまったのと、当の悪人がヒーローの辞職のきっかけになった事件の現在逃走中の犯人でもあったことから、いやおうなしに巻き込まれてしまった主人公たちがこの一方的に降りかかった災難をいかにくぐり抜けていくかという展開で進行していくのですが、犯人はわりと早い段階で正体が判明しているのと肝心の事件の方が中盤でほぼ解決してしまうため、サスペンス面では大いに物足り� ��い…。むしろそれまでの人生で負ったヒーローの心の傷をヒロインがどのように癒していくかという点の方がストーリーのメインかと思います。で、フィクションゆえのある種のご都合主義的展開はまだしも、こんなんありかぁ?! な犯人の末路、そして物語の山場が作品の中盤で来てしまっているためどこかだらだら感のある後半等、読後にいろいろな意味で不完全燃焼感の残ってしまったおはなしなのでありました。


嚢胞性座瘡の原因、治療法
永遠をさがして
(LS-262)
ある日コロラド州の大富豪マローン財閥の当主J・J・マローンのもとにテキサスの地から届いた一通の手紙。その内容はJ・Jを驚愕そして歓喜させるには十分すぎるものだった。というのもその手紙というのが、26年前赤子の頃に誘拐され今だ生死不明のJ・Jの唯一の孫メアリーの生存と現在の消息を知らせる、誘拐事件の犯人と名乗る人物からのものだったからだ。そこでJ・Jは、手紙の内容の真偽を確かめるべく腹心の部下のトレース・ローガンをテキサスに派遣する。同じ頃、テキサス州のとある田舎町でレストランを営むオナー・オブライエンは、約1月前の唯一の家族でレストランの共同経営者でもあった母の死からまだ立ち直りきれていなかった。そんな中ふらりとレストランに現れた客の男性トレースに、オナーは惹きつけ� ��れるものを感じる。彼がオナーのそれまでの人生を根底から覆す驚愕の事実を彼女に告げに来た使者であることを知らずに…。

…とまあここまで書けばお分かりかと思いますが、オナー=メアリーです。そしてヒーローに連れられて実の家族の住むコロラドに向かったヒロインを迎えた彼らの反応は、一家の莫大な財産の相続問題も絡んでいることからその生存を喜ぶものだけではもちろんなく、これ以降は主人公たちのロマンスと並行して、マローン家の資産目当ての人物がヒロインに危害を加えはじめ…というサスペンス入った(といっても犯人の素性は思い切り明白なので犯人探しという点ではいまいちだが)展開で話は進行していきます。私的には前半のあたりでのヒロインのヒーローへの理不尽の一言に尽きる態度の悪さが� �まいちなのですが、全体的には悪くはなかったです。しかし最近のシャロン(ダイナ)作品、本作もそうなのですが、特にクライマックスでのヒーローの扱いがこれってあり??と突っ込みを入れたくなる作品が多いような気がするのって私だけだろうか…う〜ん、気になる…。


遅れてきた恋人
(LS-274)
幼くして孤児となったジェニーは、亡き父の友人だった富豪マッキャンドレス氏に引き取られ、彼とその息子キングの庇護のもと大切に育てられてきた。そんな日々の中ジェシーはいつしかキングに想いを寄せるようになるが、彼の態度のそっけなさに悩んだ末に想いを断ち切るためマッキャンドレス家を去り、別の州で就職しひっそりと暮らしていた。だがある夜自宅に侵入してきた暴漢に襲われ負傷し、療養のためにキングの元に戻らざるを得なくなった。私は彼への想いを抑えきれる事ができるのだろうか? そうジェシーは悩んだ――実はキングも彼女に対し同じ感情を抱いている事を知るよしもなく…。

…まず白状いたしますと、作中に登場する脇役の刑事の名前"ショッキー"を見るたびに、ついつい『仮○ライダー』の"○ョッカー"が頭に思い浮かんで仕方がなかった大馬鹿者はこの私です…本作一応サスペンスなのにのっけからギャグ入ったコメントで申し訳ないです…orz。ま、まあそれはさておき肝心の本編ですが、ロマンスはまだしもサスペンス面においては犯人(2人います)の目星がわりと簡単についてしまうのはまだしも、その行動の数々があまりにもお間抜け&お粗末の一言に尽きるため、いまいち盛り上がりに欠けるんですよねえ…。なので感想としては可もなし不可もなし。私的にはヒロインの着用しているTシャツ の意味深な文面にまで焼きもちを焼いているヒーローの大人気なさというかメロメロ振りに思わずウケてしまったのですけれどね(苦笑)。

花嫁の困惑
(SB-5
『花婿に恋する日』収録)
道路が封鎖されるほどの吹雪の夜、足止めを食って困り果てているカウボーイのジャスティンに、ウェイトレスのマリリーは自宅に泊まるよう申し出た。彼女はひそかにジャスティンに憧れていたのだ。そしてふたりは情熱に突き動かされ一夜を共にするが、翌朝マリリーが目覚めたときにはジャスティンはすでに姿を消していた。失望するマリリー。しかしその一夜の結果はしっかりとマリリーの中に宿っていた。そして半年後…。

初めて一夜を過ごした翌朝以降再会までのヒーローの行動には思わず首を絞めたくなりますが、その分ヒロインの芯の強さがカバーしているので○。そしてすったもんだの末に結婚したものの、今度は意地悪な姑がふたりの仲を裂くべくヒロインの暗い過去を調べ上げ、その結果をねたにヒロインを脅迫 し…という、通常のHQヒロインがここで泣く泣く身を引く行動に出る場面に対し、本作ヒロインの取る行動はそんな読者の予想を大いに覆してくれますので、その痛快な展開は大いに楽しめます。そしてやはり嫁姑問題の勝敗は"夫"がどういう対応に出るかが大きなカギになるな〜と、改めて思った私なのでありました。

グッバイ・エンジェル
(MIRA)
ジェイドが母に連れられてカルト教団〈歓喜の人々〉と暮らしはじめたのは、まだ4歳のときだった。だがそれから2年後母は他界。邪悪なカルト教団内に一人取り残されたジェイドに待っていたのは、筆舌に尽くしがたいあまりにも過酷で生き地獄のような日々だった。そして12歳のとき彼女と同じ境遇にいた教団の仲間ラファエルの助けで共に教団を抜け出して以降は、彼女の絵の才能を頼りに二人力を合わせて人目を避けて暮らしていた。それから15年後のある日、ジェイドが描いた母の絵を見たというルークと名乗る男性が突然彼女たちのもとを訪ねてきて、「お父さんが君を捜してる」とジェイドに告げた。そしてその瞬間から、ジェイドの運命は再び大きく揺れ動きだした…。

幼い頃とあるカルト教団に心酔・入信し家出し� �母に教団に連れて行かれ、母の死後そのカルト教団によって小児性愛者達の性的玩具にされ――と、成長後生き別れになってた父に再会するまでのヒロインの過去が思い切り痛いんだよなあ…(>_<)。なので、性的虐待ものが苦手な方は読む際にその点を覚悟しておいたほうが無難かも。そしておはなしの方は、主人公たちのロマンスより教団時代に受けた長年にわたる性的虐待によって深いトラウマを抱え生きてきたヒロインが父と再会後、娘の失踪後もその生存を信じ探し続けていた父親に、教団からヒロインを救い出しそれ以降も彼女の最大の理解者でありその死後も精神的支えであり続けたヒロインの親友(という以上に本作影の主役)ラファエル、そしてヒーローの三人の男性たちの深い愛情によって次第に癒されていく―という� ��の作者の作品お約束の設定?に、ヒロインの所在を知った彼女の元"客"のひとりがヒロインとラファエルの口封じのために殺し屋を雇い―といったサスペンス部分も絡んで怒涛の展開をたどっていきます。まあ最後に悪が(一応)報いを受けるという顛末に救われはしますが、内容が内容だけあって、読み終えた後思い切りぐったりしてしまった私なのでありました。


疝痛の競走馬を泳ぐ

サイレント・キス
(MIRA)
作家のケイトリンは手の中にある脅迫状に恐怖を感じていた。というのも、ミステリー作家という職業柄妙なファンレターを受け取る事はままあったが、今回のように同じ相手から約半年もの間に26通も脅迫状が来るのはどう考えても尋常ではなく、しかも文面の内容は回を追うごとに悪質になってきている。だが顔見知りの刑事に相談しても、有名税のひとつだろうといわんばかりにまともに取り合ってもらえない。しかしその直後、ケイトリンは交差点で何者かに車道に突き飛ばされ、重傷を負ってしまう。そこでケイトリンの担当編集者アーロンは、彼の義理の兄でセキュリティ会社を経営するマックに彼女の警護を依頼する。実はアーロンの縁で以前から顔見知りではあったものの、これまではあまり友好的関係とは言えないふ たりだったが、今回の一件をきっかけに互いの心が接近し始め…。

そしてこの後話のほうは主人公達のロマンスに、ヒロインに襲い掛かる一連の悪意と作中で行われる別の連続殺人事件が話の進展と共にリンクし始め…という展開をたどるのですが、この作家さんの書くサスペンスものには少数派の犯人(かなり意外な人物です)がなかなかわからないストーリー展開なので前半はその点ではらはらし、後半犯人が解ってきたあたりからは、ヒロインや周囲の人々が気づかぬ間に犯人の仕掛けた蜘蛛の巣の如き巧妙な罠にヒロインが絡め取られて行く展開にはらはらさせられます。そして犯行の動機となったのは、犯人は"知っていた"のに、肝心の被害者であるヒロイン当人は実質無関係&全く"知らなかった"ある秘密。だけどこん� ��風に原因となった秘密の関係者のそのまた関係者というだけで、当の本人は無関係なのに一方的に歪んだ悪意の矛先にされるのって災難以外の何物でもないですよねえ…まあそういった設定ってこの手の小説にはよくあるパターンなのである意味仕方がないのでしょうけれどね。
あと余談ですが、ヒロインの作る料理ネタとして出てくる『ピーナッツバターとピクルスのサンドウィッチ』『シリアルのペプシがけ』って…両方ともその味を想像したくないメニューだ…(汗)。

スウィート・ベイビー
(MIRA)
フォトジャーナリストのトリーの子供の頃の記憶は、母親に捨てられた6歳以降の誰からも愛されず求められず、成人するまで里親をたらいまわしにされ続けたという苦い記憶のみ。そのせいか彼女は人を心から信じることができず、同棲中の恋人ブレットとの関係もどこか逃げ腰だ。しかし、その事がブレットをひどく傷つけていると知ったトリーは、すべてのおおもとである自分の埋もれた過去と向かい合う決意を固める。鍵は夜毎の悪夢と最近撮った写真に偶然写っていた蠍[さそり]の入れ墨の男だ…。

ヒロインは6歳以前の記憶がなく、それ以降は作中の『彼女が人生を見捨てたのでなく、人生が彼女を見捨てたのだ』という一文に象徴されるすさんだ人生を歩んできたせいで、他者を信じ、自分をゆだねる事をとても恐れて います。そして彼女が記憶喪失になった原因となった理由は、ある時彼女が取材旅行の際ある男の顔を撮影したのを機に夜毎の悪夢という形で現れ出しますが、この悪夢というものがかなり肝心の部分が抽象的にしか表現されていないこともあり、最初はすごくわかり辛かったけれど、6歳のときに受けた虐待が原因ということが徐々に明らかになっていき、しかもその事がさらに彼女の過去のもうひとつの謎の解明につながっていきます。そしてこの話で見えるのは、記憶喪失とはその出来事が思い出として再生するにはあまりにも過酷過ぎる傷であるがゆえに、無意識に忘れることで自分の精神を守ろうとする一種の人間の本能的な防衛本能のあらわれなのだということ。だがその記憶は、実際は忘れたのではなくただ記憶の奥底に封� ��込められているというのが正確で、いわば心にいつ爆発するか分からない不発弾を抱えた状態。ヒロインの抱えてきたそんな一人では癒しきれない心の傷ですが、話の進展に伴いヒーローの愛によって徐々に癒されていきます。読み応えのあった反面、読むのにとてもエネルギーを必要とした作品です。

スノー・バラフライ
(MIRA)
同棲していた男に有り金すべて持ち逃げされ、真冬の中身重の身でアパートすら追い出され、頼るところさえないチャイナは伝道所を探して夜のダラスの街をさまよっていた。そこで金髪の女性とすれ違いざまにぶつかったチャイナを女は優しく支える。次の瞬間ふたりを照らすカメラのフラッシュ。すると女は拳銃を取り出してカメラの男を射殺、そのあとチャイナもその女に撃たれ、重傷を負ったものの一命は取り留めるがお腹の子を失ってしまう。そして絶望のあまり心を閉ざすチャイナを優しく励まし見守る事件の担当刑事ベンに彼女は次第に惹かれていくが…。

理不尽な人生という名の試練によって心に傷を負ったヒロインとそんなヒロインを優しく包み込み癒そうとするヒーローの登場作品という、ある意味ロマンスものお 約束?なお話。子供時代に母親の再婚相手から受けた虐待、そして死んだ子供の父親との関係の最低最悪の顛末などが元で男性不信に陥っているヒロインを包み込み癒していくヒーローの愛と、ヒーローに支えられながら心の傷を克服し、それまでの自己否定の塊から自分に自信を持った女に生まれ変わっていく―そんなヒロインの心の軌跡とヒロインが遭遇した事件そして同じ犯人が起こす連続殺人事件の謎解きをメインに話は進んでいくのですが、全体的には登場人物が多い割には話のテンポがよくて読みやすかったのとヒロインの傷ついた心の再生を表すラストの象徴的な描写は良かったのですが、私的には犯人探しの面で犯人の目星が割と簡単についてしまうのと、あと本作中でくっつくもう一組の脇役カップルの恋愛模様等、途� ��経過の説明が不足していたりと中途半端な書かれ方で終わっているエピソードがいくつもあったのが惜しかった…。


ダーク・シークレット
(MIRA)
セーラは小さな田舎町で父母の愛に包まれ平穏かつ幸福な日々を送っていた。しかしそんな彼女の幸せな日々は、彼女が10歳のある日銀行員だった父の突然の失踪とともに終わりを告げる。しかも時を同じくして父の勤務先の銀行で多額の金が紛失していた事実も発覚し、町の人々はセーラの父が横領した金を持って逃走したと決め付け、残されたセーラと母を糾弾の対象にした。そんな周囲の仕打ちに絶えかねた母はそれからまもなく自殺。一人取り残されたセーラは追われる様に町を去った。だが20年後、事態は急展開する。町で起こったある事件がきっかけで消息不明だった父の遺体が発見され、遺体の状況などから20年前の横領事件の犯人が一気に別人犯行説に傾いたのだ。そこでセーラは、父に汚名をきせ彼女の家庭を崩 壊させた犯人の探索と、父の失踪後彼女達母子へ冷淡な仕打ちをした町の人々への意趣返しのために町へ戻ることにした。そして町へ戻ってきたセーラは、かつて初恋の人でもあった"シルク"と異名を取るトニー・デマルコと再会し…。

そしてその後、真相追求を始めたヒロインの前に事件の真犯人が立ちはだかり…という展開はこの手の話お約束なのですが、自分の罪でない罪で着せられた汚名とそれにより家庭を崩壊させられた怒りを抱えて生きてきたヒロインが、自ら過去の事件と対峙することにより癒されていくというシャロン作品によくある設定もきちんと盛り込まれております。そしてヒーローは、ヒロインへの想いだけでなくかつて地元で不良少年として悪名高かった彼に実業家として成功するきっかけを作ってくれた� ��ロイン父への恩返しの感情のほか、20年前の一連の出来事に対しヒロインの支えになりきれなかったことへの後悔の念もあり、今度こそ絶対彼女を守るぞ〜〜と言わんばかりにヒロインを守るためにあの手この手で頑張っている献身的なヒーローです。なのでそんなヒーローがヒロインを体を張って犯人から守る…という展開を思い切り期待してしまったのですが、肝心のクライマックスはその点が肩透かし〜〜な顛末だったので、私的にはその点が残念でした。

リメンバー・ミー
(MIRA)
初めての結婚記念日の翌日、クレイの妻フランキーが忽然と姿を消した。早くに親を亡くし施設で育ったフランキーにとって、この結婚は幸福そのものだったはず。自分から家を出るとは考えられない。事件に巻き込まれたのではないかと愛する妻を捜すクレイ。だが足取りどころか原因すらつかめない。失意の日々を送るうちに、クレイはいつしか妻の本当の気持まで見失っていた。そして2年後。突然フランキーが戻ってきた──記憶を失い、耳の後ろに不思議なタトゥーを入れて…。

これまた上記の「スウィート・ベイビー」と同じく『記憶』がキーワードの作品。
ヒロインの記憶喪失のために、失踪していた2年間の詳細がわからずに苦悩する主人公達と、それに対しヒロインの2年間を身勝手極まりない理由で奪った彼女� ��の異常な執着心(手っ取り早く言えば立派な?ストーカーだなコイツ)を持つ誘拐犯人。その誘拐犯の正体は最初の段階ですでに判明しているので、話の展開は失われた記憶と2年の歳月という障壁に苦悩する主人公達の心の揺れ動きと、監禁先から何とか逃げ出したヒロインを連れ戻すべく主人公達への再接近を図る犯人の心理描写との二本立てで進んでいきます。誘拐犯もヒーローもヒロインを愛しているという点では同じですが、極端に違うのは、ヒロインの空白の2年間と再度彼女が姿を消すのではないかという不安に苛まれながらも、常にヒロインのことを考え、その空白のときを含めてすべてを受け入れようとしているヒーローの深く一途な想いと、それまでの彼の人生の中で唯一の光だったヒロインを得るために手段を選� �うとしない、ヒロインの意思などおかまいなしで自分の欲望の充足のみのために行動している、愛というよりは執着でしかない犯人の歪んだ想いというそれぞれの愛のかたち。そしてそのことが最後で彼ら2人の運命を大きく左右することになります。
しかし、ラストでそれまでの暗い展開を帳消しにするようなヒーローのある行動には冗談抜きでまいったわ(笑)。

ダイナ・マコール名義 タイトル あらすじ&コメント〜(多少ネタバレあり) 雷鳴の記憶
(MIRA)
受話器の向こうでとどろく不吉な雷鳴と澄んだチャイムの音の後の「すべては終わった…」という台詞。そしてその電話を受けた5人の女性たちは、電話の直後みな謎の自殺を遂げた。亡くなった女性たちにはひとつの共通点があった―全員が20年前、当時通っていた私立小学校で7人の女子生徒で編成されたある特別クラスに在籍していた生徒たちだったのだ。そしてその事実に気づき、残るもう一人の元クラスメートの新聞記者ジニーと幼馴染のFBI捜査官サリーに警告を発した修道女も、その直後に謎の自殺。6人の死は自殺でなく他殺だ!―そう確信した今や唯一の生存者になったジニーは姿なき殺人者から逃れるための逃避行へ出たが、そのジニーの前に彼女を保護するために後を追っていたサリーが現れる。そしてともに力を あわせて事件の謎を追ううちにふたりはいつしか惹かれあっていき…。

そして本作で主人公たちがかかわることになった事件ですが、6人目の犠牲者が察した通りかつてヒロインが所属していた特別クラスで行われた"授業"が犯行の動機になっています。その"授業"の内容とはいったいなんだったのか?そして何故特別クラスの元生徒たちは次々と死に追いやられたのか?それも20年も経った今になって?という事件の最大の謎。そしてこの謎解きや主人公達のロマンスと並行して進行していく、ノーベル賞を受賞までした催眠術の権威とされる医者と妻子の3人家族の、傍目には何不自由ない理想の家庭のように見えるけれど実際は仕事中毒で家庭を一切顧みない夫とその夫の成功を生きがいにしている妻、そして父の名声に押し つぶされ終いには精神を病んでしまった息子という、とっくに崩壊しているのを目に見えないように取り繕っている仮面家庭のエピソード。この一見関係のないふたつのエピソードが話の進行とともに徐々にひとつにまとまっていくまでの展開のうまさに、最後の最後まではらはらどきどきさせてくれる読み応えある作品であります。


聖母の微笑み
(MIRA)
NYのリトル・ロシアと言われる地域で、ある日ひとりの老人の死体が発見された。ところが身元を調べていくと、フランクと名乗っていたその老人は30年も前に事故死したとされる旧ソ連の遺伝子研究の第一人者であったことが判明。そこで事件の謎解きのため、老人が生前暮らしていたモンタナ州山あいのホテルを訪れたFBI捜査官のジャックを出迎えたのは、約30年前に死んだというそのホテルの女主人の肖像画。そしてその夜、ホテルの中でジャックは肖像画のモデルに瓜二つの女性―その女性の娘イザベラ―に出会い、惹かれあっていく。そんな中、イザベラと彼女の長年の同居人でもある5人の老人たちの身に迫るロシアのスパイの魔手。そしてその理由は、老人たちの隠された"正体"にあった…。

そして話は、主人公達� ��ロマンスと並行して、老人たちが自らの正体を隠蔽し長年行ってきた"実験"がもたらした現在の脅威に主人公たちもいやおうなしに巻き込まれ…という展開で進行していくのですが、読み終えてまず真っ先に頭に思い浮かんだのは、『人は神の領域にどこまで踏み込めるのか?』ということ。要するに、そんな重いテーマの作品であります。そして、老人たちが自分たちが長年ライフワークにしてきたある"実験"のために非合法かつ反倫理的な行為さえも厭わず、その結果起こった数々の悲劇に対して自己正当化に躍起になっている姿は、見苦しいと同時に目的を時に不当な手段の正当化に使いがちな人間のある種の業の深さをよく表しているような気がします。とまあ、主人公達のロマンスとはまったく別の事柄にあれこれと最後� �でいろいろ考えさせられてしまった私なのでありました。

月影のレクイエム
(MIRA)
「あなたは私の実の孫ではないの」――愛する祖母の死に際の言葉に、キャサリンは愕然とした。祖母の告白によると、今から27年前、当時住んでいたある田舎町で魔女と呼ばれ迫害されていた彼女は、ある日山の中で遭遇した瀕死の重傷を負った若い女性から生後間もない女の赤ん坊―キャサリン―を託され、その直後に息を引き取った女性を埋葬後、町を離れたと言うことだった。そして故郷の山に葬ってほしいという祖母の遺言に従い町を訪れたキャサリンを待ち受けていたのは、アニーの"孫"であるという理由での町中からの言われなき迫害。その状況に憤ったキャサリンは、祖母の名誉回復を図るべく町の保安官ルークの協力のもと、真相を探り始めるが…。

そしてヒロインが亡き義祖母を"魔女"に仕立て上げ彼女を陥 れた犯人を探しはじめたことがきっかけで起こった波紋が、ヒロインの出生の秘密も絡めながら、時の流れから切り離されたかのごとき閉鎖的な小コミュニティにいろいろな形で変革をもたらし――という展開で話は進行していくのですが、過去にヒロインの両親に降りかかった悲劇や亡き義祖母の苦難の人生という形で、その原因にもなった人間の肥大した悪意、そして集団心理がもたらす狂気の恐ろしさを作者は書きたかったのではないかと思った次第であります。

哀しみの絆
(MIRA)
資産家令嬢のオリヴィア・シーリーは、2歳のとき両親を殺害され自らも誘拐されたものの、その時は数日後無事解放され"犯人"も逮捕され、事件は一件落着した――はずだった。事件から25年後のある日、静かに暮らしていたオリヴィアと祖父マーカスの元に警察からある衝撃の知らせがもたらされるまでは。何でも最近とある湖畔の別荘の壁の中から、シーリー家一族に共通する"左手に2本の親指"という肉体的特徴を持った幼児の白骨死体がスーツケースに詰められた状態で発見され、検死の結果その遺体の性別は女児で死亡時の推定年齢は2歳前後、しかも死亡推定時期があの誘拐事件と同時期だったというのだ。ならば今ここにこうしている私は"本物の"オリヴィア?それとも――? 激しく動揺する(当然だ)オリヴィアの前に事件の担当刑事として現れたのは、高校時代の元恋人トレイだった…。

そしてこの後物語の方は、ヒロインと白骨死体のどちらが"オリヴィア・シーリー"でもう一人は一体誰なのか、また25年前に誘拐・殺人を行った真犯人は一体誰なのかというふたつの謎に、主人公たちのロマンスと今回の一件に殺意を触発された(事件には一切無関係の)異常者や、25年前の事件のとき諸事情あって巻き込まれ犯人とされてしまった人物などいろいろな人間の思惑が絡む形で進行していくのですが、同時にそれまで両親の死後親代わりに育ててくれた祖父の言いなりになって流されるままに生きてきたヒロインが、それまでの自分自身を根底から覆される異常事態に遭遇したのを機に一人前の人間� ��して成長していくヒロインの成長物語でもあります。そしてその幼児の白骨死体の検死結果とDNA鑑定によって、遺体とヒロインは実は異母姉妹であったことやその驚愕の死因、そして最終的に真犯人までも明らかに――といういくつもの事柄が判明するという展開に、読んでいる最中ついつい上野雅彦著「死体は語る」という本に書かれたいくつものエピソードを頭に思い浮かべてしまった私なのでありました(感想になってる?これって)。



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